プロのプロによるプロの為の「アパレル辞典」

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学生はもちろん、新人から、ベテランまで、
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加工

2L 2層

2層生地のこと 2 Layer を略して2Lと表記することが多い。

基布の裏や表にコーティングや、ボンディング等の手法で別素材を貼り付けている。
基布+加工層で2層となる。
最も多いのが、透湿防水幕の貼り付けである。

トッピング トッピング染色

トッピングとは、デニム等に染色する際に、部分的に染色すること
通常、直接染料を用い(セルロースならば)
全体を染めるのではなく、部分的なので、風合いを出したりするのに用いる。

加工が多いデニムには、古着感、使用感を出すのに、良く用いられる。

ただし、部分的なため、その分色抜けがしやすい場合が多く、
また、地色に染が入っていると、色が重なるため、狙った色を出すのに技術がいる。

<ブリーチ>(漂白)(フェード)

ブリーチとは漂白剤を用いて、漂白すること。
フェードともいう

漂白は色を抜くだけでなく、素材そのものにもダメージを与えるため、
扱いに注意すること。
(ウール等は漂白剤によって、分解する)

漂白剤は大きく分けて
・酸化漂白剤

・還元漂白剤
がある

●酸化漂白剤
漂白力が強く、その分、色ぶれが少なく仕上げる事が出来る
金属反応があるため、ネオバやリベットが変色しやすいため注意が必要

●還元漂白剤
漂白力が弱い
その分、色ブレが置きやすく、コントロールが難しいといえる。
金属反応は少ない
還元漂白剤の中ではインディゴ染料から抜け落ちる二酸化チオ尿素があり、
インディゴから抜けて硫化染料が残るため、緯糸が染糸のデニムのブリーチに向いているといえる


ブリーチ剤は全て、ブリーチ工程後に中和が必要である。
これは、ブリーチ剤が生地に残り(水洗いしても少し残る)時間がたつにつれ、
色が抜けていき、また、素材が破壊されていく事を防ぐために必要

<ストーンウオッシュ>(ストーン)

ストーンウオッシュとは、洗い加工時に、研磨物質をいれて、
生地へのダメージ付けと同時に、高い色落ち効果をつける加工である。

ストーンウオッシュと大きく呼んでいるが、実際は石だけでなく、
ダメージが大きいものから、

軽石
セラミック(人口石)
角ゴム
ゴルフボール
ウオッシュボール

等、多数あり、使う研磨物質によっての表情の使い分けが必要
ゴルフボールやウオッシュボールでは腰抜き程度に使うのが一般的である

<製品洗い>
(洗い)

製品洗いとは、縫製後の製品を「洗い加工」を行うことを言う

基本的には、製品が完全に縫製後に縫うことを言うが、
ボタンやビジュー等の飾りは、洗い加工後につける事が多い。

<加工指示>
まずはサンプルとして見本をとる
仕上がった筒を参考にして、加工の強弱を最終的に指示する
「60度15分」
「40度15分」
といった指示の仕方が多い


<注意点>
縫製途中工程に組み込まなければいけない場合のリベットやバックルなどのパーツは、
縫製途中に通常通りつけるが、
最終まとめ工程でとりつけるようなボタン等は、洗い加工後につける場合もある。

理由としては、とりつけたボタン等の
変色、破損に加えて、そういった付属物により、商品の生地に傷がつく可能性を減らすことを
目的としている。

どうしても途中工程に付属がつく場合は考慮しなければいけない。
場合によっては、途中工程に取り付けられた付属パーツを、生地などで包んで洗い加工をする場合もある。


また、移染も考慮しなければいけない。
サンプルは1枚で洗うが、量産時は多数で洗うため、より移染に考慮する必要がある。
特にパッチやブランドネーム等に注意が必要である。


洗い ウォッシュ加工

デニムが多くではあるが、今は、さまざまな生地にいれる洗い加工
洗い加工には、
生地をやわらかくさせる、風合いをつける
使用感(中古感)をだす

また、洗い時に、さまざまな溶剤をいれることによりさまざまな反応を起こす事が出来る。

大きく分けて、
生地で洗う、生地洗い
製品で洗う製品洗いがある

その中にも、洗い方法がさまざまな手法がある。

※洗いの種類(主なもの)
ワンウォッシュ
ストーンウォッシュ
バイオウォッシュ
ブリーチ

繊維用染料の相性表

染色だけでなく、プリントにも応用できる基礎となりうる


染色

<分散染料><ぶんさんせんりょう>

対象:アセテート、トリアセテート、アクリル、ポリエステル、ナイロン

耐光堅牢度、湿潤堅牢度は高いが、一部の染料は、昇華、サーモマイグレーション、サーモブリードにより、染料が繊維の表面上に移動し、湿潤堅牢度が低下するという問題がある


染料 素材 相性表




<酸性染料><さんせいせんりょう>

対象:羊毛、絹、ナイロン

セルロース繊維には、ほとんど染着しない染料である




染料 素材 相性表

<バット染料><バットせんりょう>

同意語:建染染料(たてぞめせんりょう)

対象:綿、麻、レーヨン、キュプラ


水不溶性のため、ハイドロサルファイトで還元して染色する

湿潤堅牢度は高い

色相の鮮明さには欠けるが、耐光堅牢度をはじめとして、各種堅牢度が高いため、

綿レーヨンなどに用いられる高級染料といえる



染料 素材 相性表



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